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クラブサンドイッチ 1997年 夏号 No.82
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商品番号:FAB11420033
イギリスのポール・マッカートニー公式ファンクラブ紙(英語版)。
約413×279mm(16.25×11インチ)の新聞判
■ 最大の話題は、もちろん『Flaming Pie』
1997年5月5日に発売された**『Flaming Pie』**が、No.82の中心です。
No.78(1996年夏)で「新しいアルバムを作っている」と初めて明かされ、No.81では発売を目前にしていた作品が、ここでついに完成したアルバムとして紹介されることになります。
『Club Sandwich』にとっても、
『Anthology』を経て、ポールがソロ活動へ戻った最初の本格的なアルバム
という意味で、大きな節目の作品です。
■ 『Flaming Pie』は「Anthologyの後」に生まれた
このアルバムを理解するうえで、No.82ではここが重要です。
ポールは『Anthology』制作を通じて、ビートルズ時代の録音方法や曲作りを改めて体験しました。
それが、
「もう一度、あの頃のように楽しんでレコードを作りたい」
という気持ちにつながった。
その結果が『Flaming Pie』です。
だからこのアルバムは、単なる『Off The Ground』の次作ではなく、
『Anthology』がポールの創作活動を再起動させた結果生まれたアルバム
と考えると分かりやすいです。
■ ジェフ・リンとの仕事
『Flaming Pie』を語るうえで欠かせないのがジェフ・リン。
『Anthology』で「Free As A Bird」「Real Love」の制作に関わったリンとポールが、今度はポールのソロ・アルバムで再び組んでいます。
代表的なのが、
- The World Tonight
- Young Boy
- Heaven On A Sunday
- Really Love You
などの制作。
『Club Sandwich』のファンにとっては、ビートルズ再結集からソロ作品へ、そのまま人脈がつながっていることが分かる非常に面白いところです。
■ リンゴ・スターとの再共演
そして『Flaming Pie』では、もちろんリンゴ・スターも参加。
「Really Love You」は、
Paul McCartney & Ringo Starr
という、非常に珍しいクレジットになっています。
さらに「Beautiful Night」でもリンゴがドラムを担当。
『Anthology』でビートルズとして再び一緒に演奏した経験が、そのままポールのソロ・アルバムにもつながっています。
No.78でポールが冗談めかして「Richard」と呼んでいた人物が、ここで実際にアルバムに参加しているわけです。
■ スティーヴ・ミラー
もう一人、重要なのがスティーヴ・ミラー。
「Young Boy」「Used To Be Bad」で共演しています。
特に「Used To Be Bad」は、
Paul McCartney & Steve Miller
名義。
『Club Sandwich』をNo.78から追っていると、ポールが「誰と録音するか」を固定せず、
曲ごとに面白いミュージシャンと組む
という制作方法を採っていることが分かります。
■ ジョージ・マーティン
そしてもちろん、ジョージ・マーティンも参加。
「Calico Skies」「Beautiful Night」などの制作に関わっています。
つまり『Flaming Pie』には、
- ジェフ・リン
- ジョージ・マーティン
- リンゴ・スター
- スティーヴ・ミラー
という、ポールのキャリアを象徴する人物たちが集結しています。
ビートルズ、ウイングス、ソロ、1990年代のポールが、一枚のアルバムに凝縮されたような作品です。
■ 「Young Boy」と「The World Tonight」
アルバム発売に先立ってシングルとしてリリースされたのが、
「Young Boy」/「Looking For You」/「Oobu Joobu Part 1」
そして
「The World Tonight」/「Used To Be Bad」/「Really Love You」
です。
No.82の時期には、こうした新曲がラジオやテレビで紹介され、ポールのソロ活動が再び大きく動き出しています。
■ 『Oobu Joobu』との関係
ここもNo.82では見逃せません。
1995年から始まったポールのラジオ番組『Oobu Joobu』は、『Flaming Pie』のプロモーションとも密接に結びついています。
番組では、
- デモ
- 未発表曲
- セッション
- ポールのトーク
- 過去の音源
などが紹介されました。
『Flaming Pie』期のポールは、単純にアルバムを宣伝するのではなく、自分の音楽アーカイブそのものをファンに開いていくような活動をしていたわけです。
これは後年のArchive Collectionにもつながる、非常に興味深い動きです。
■ 「Sir Paul」と『Flaming Pie』
No.81では、
Sir Paul McCartney
が誕生しました。
そしてNo.82では、そのSir Paulが、
『Flaming Pie』
という、非常に肩の力の抜けたタイトルのロック・アルバムを発表する。
この組み合わせが面白いんです。
英国王室からナイト爵位を授与された「Sir」という公的な肩書きを得た一方で、音楽家としてはむしろ、
ビートルズ時代のように楽しんで音楽を作る
方向へ戻っている。
No.82は、その二つが同居する号です。
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